2020年1月23日に開催した、第48回総合科学技術・イノベーション会議にて、「ムーンショット計画」を発表をしました。現時点(2022年)で、9つのプロジェクトがあります。
これから9記事に渡り、持続可能な社会に向けたムーンショット計画の開発内容や成果報告、そして当社の考えを掲載します。
ムーンショット計画の目標1では、遠隔操作などができるアバターの開発を行っています。アバターは人間の代わりに仕事をするので、私たちの働き方が大きく変化します。
【ムーンショット計画 目標1】
2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現
本記事では、内閣府が提示している資料を元にムーンショット計画目標1について説明します。
そして最後に、ムーンショット計画1によって、新しい社会に変わった後の生活費ついて、当社の考えをお話しています。
ムーンショット計画1「ターゲット」

誰もが多様な社会活動に参画できるサイバネティック・アバター 基盤
- 2050年までに、複数の人が遠隔操作する多数のアバターとロボットを組み合わせることによって、大規模で複雑なタスクを実行するための技術を開発し、その運用等に必要な基盤を構築する。
- 2030年までに、1つのタスクに対して、1人で10体以上のアバターを、アバター1体の場合と同等の速度、精度で操作できる技術を開発し、その運用等に必要な基盤を構築する。
注:サイバネティック・アバターは、身代わりとしてのロボットや3D映像等を示すアバターに加えて、人の身体的能力、認知能力及び知覚能力を拡張するICT技術やロボット技術を含む概念。Society 5.0時代のサイバー・フィジカル空間で自由自在に活躍するものを目指している。
※引用元:内閣府「ムーンショット計画1」
サイバネティック・アバター生活
- 2050年までに、望む人は誰でも身体的能力、認知能力及び知覚能力をトップレベルまで拡張できる技術を開発し、社会通念を踏まえた新しい生活様式を普及させる。
- 2030年までに、望む人は誰でも特定のタスクに対して、身体的能力、認知能力及び知覚能力を強化できる技術を開発し、社会通念を踏まえた新しい生活様式を提案する。
※引用元:内閣府「ムーンショット計画1」
ムーンショット計画1「関連するエリアとビジョン」
- Area :「急進的イノベーションで少子高齢化時代を切り拓く」
- Vision :「誰もが夢を追求できる社会」の実現、「100歳まで健康不安なく、人生を楽しめる社会」の実現
※引用元:内閣府「ムーンショット計画1」
ムーンショット計画1「目標の背景」
・少子高齢化の進展により、今後、我が国では生産年齢人口が減少するが、これは同様の人口動態をたどる先進国やアジア周辺国においても、共通の課題となっており、日本は課題先進国として、この問題の解決に取り組むべきである。
※引用元:内閣府「ムーンショット計画1」
・さらに、人生100年時代において、様々な背景や価値観を持った、あらゆる年齢の人々が多様なライフスタイルを追求できる、持続可能な社会(Society 5.0)の実現が求められている。
・様々な背景や価値観を持つ人々による、ライフスタイルに応じた社会参画を実現するために、身体的能力、時間や距離といった制約を、身体的能力、認知能力及び知覚能力を、技術的に強化することによって解決する。
ムーンショット計画1「目指す社会」
ムーンショットが目指す社会
※引用元:内閣府「ムーンショット計画1」
・人の能力拡張により、若者から高齢者までを含む様々な年齢や背景、価値観を持つ人々が多様なライフスタイルを追求できる社会を実現する。
・サイバネティック・アバターの活用によってネットワークを介した国際的なコラボレーションを可能にするためのプラットフォームを開発し、様々な企業、組織及び個人が参加した新しいビジネスを実現する。
・空間と時間の制約を超えて、企業と労働者をつなぐ新しい産業を創出する。
・プラットフォームで収集された、生活データに基づく新しい知識集約型産業や、それをベースとした新興企業を創出する。
・人の能力拡張技術とAIロボット技術の調和の取れた活用により、通信遅延等にも対応できる様々なサービス(宇宙空間での作業等)が創出される。
ムーンショット計画1「アニメーションで解説」
ムーンショット計画1「プロジェクト一覧」
- 誰もが自在に活躍できるアバター共生社会の実現【タイプ1】
- 身体的能力と知覚能力の拡張による身体の制約からの解放【タイプ3】
- 身体的共創を生み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発【タイプ2】
- 生体内サイバネティック・アバターによる健康・医療の実現
- アバターを安全かつ信頼して利用できる社会の実現
- M×Nマルチペアリング型無線プラットフォームの研究開発
- ナノ・マイクロバイオアバターが拡張するバイオ秩序の共創フロンティア
※引用元:内閣府「ムーンショット計画1」
誰もが自在に活躍できる アバター共生社会の実現
・プロジェクト概要
※引用元:科学技術振興機構「ムーンショット計画1」
利用者の反応をみて行動する、ホスピタリティ豊かな対話行動ができる「複数のCAを」自在に遠隔操作して、現場に行かなくても多様な社会活動(仕事、教育、医療、日常等)に参画できることを実現します。2050年には、場所の選び方、時間の使い方、人間の能力の拡張において、生活様式が劇的に変革するが、社会とバランスのとれたアバター共生社会を実現します。
身体的能力と知覚能力の拡張による身体の制約からの解放
・プロジェクト概要
※引用元:科学技術振興機構「ムーンショット計画1」
人の意図が推定できれば、思い通りに操作できる究極のCAが可能になります。推定には脳活動の内部だけでなく、脳表面情報や他人とのインタラクション情報も、重要な手がかりになります。これらをAI技術で統合し、ブレインマシンインタフェース(BMI)機能を持つCA(BMI-CA)を、倫理的課題を考慮して開発します。2050年には、人の思い通りに操作できる究極のBMI-CAを実現します。
身体的共創を生み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発
・プロジェクト概要
※引用元:科学技術振興機構「ムーンショット計画1」
人々が自身の能力を最大限に発揮し、多様な人々の多彩な技能や経験を共有できるサイバネティック・アバター技術を開発します。技能や経験を相互に利活用する場合の制度的・倫理的課題を考慮して、人と社会に調和した、身体的な技能や経験を流通する社会基盤を構築します。2050年には、この流通が人と人との新たな身体的共創を生み出し、サイバネティック・アバターを通じて誰もが自在な活動や挑戦を行える社会を実現します。
生体内サイバネティック・アバターによる健康・医療の実現
・プロジェクト概要
※引用元:科学技術振興機構「ムーンショット計画1」
2030年までに、ミリ・マイクロ・ナノスケールロボットシステムとサイバーフィジカル患者空間とを統合した生体内サイバネティック・アバターを開発し、生体内の微小部位に到達して予防・診断・治療行為を実施するための基盤技術を確立します。それにより、2050年には人のどの患部にも低侵襲で到達し、予防・診断・治療・健康維持に資する生体内サイバネティック・アバターを実現し、健康長寿社会への貢献を目指します。
アバターを安全かつ信頼して利用できる社会の実現
・プロジェクト概要
※引用元:科学技術振興機構「ムーンショット計画1」
2050年までに、サイバネティック・アバターを安全かつ信頼して利用できるCA基盤の礎となる認証・公証及び情報セキュリティ基盤を整備するため、CA操作者の認証(ユーザ認証技術)、CAの識別と認証(CA認証技術)及び操作者(利用主体)とCA本体の連結性及び実存状態の担保(CA公証)に関する研究を行います。アバター生活実現のために克服すべき社会的課題解決のため、ELSE(Ethical, Legal, Social and Economic)研究基盤を構築し、新次元領域法学(AI・ロボット・アバター法)の展開を目指します。
M×Nマルチペアリング型無線プラットフォームの研究開発
・プロジェクト概要
※引用元:科学技術振興機構「ムーンショット計画1」
CAの活動に応じたエリア最適化を実現するスマートスポットセルが複数協調し、中広域の複数CA制御を可能とするインテリジェントローカル無線ネットワークを開発します。また、インターネットを介した操作者との通信品質と、各CAの動作に応じた適切なトラヒック制御を行う、マルチペアリング型無線プラットフォームを構築します。それにより、2050年にはM人の操作者が、N体のCAを協調制御可能な無線プラットフォームの実現を目指します。
ナノ・マイクロバイオアバターが拡張するバイオ秩序の共創フロンティア
・プロジェクト概要
※引用元:科学技術振興機構「ムーンショット計画1」
本プロジェクトでは、バイオ機能を利用した画期的なナノ・マイクロバイオシステムである“ナノ・マイクロバイオアバター”の実現を目指します。学際の研究分野において、2030年までに、分子の相互作用とバイオ機能を次元横断的理解に基づき、アバターナノマテリアル、アバターセル、およびサイバネティック評価システムを創成します。2050年までに、生物個体内でオンデマンドに情報取得・伝達できる“アバター”の実現を目指します。
【追記】現在の開発成果を紹介
「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」
オリィ研究所が開発した、遠隔操作ができるロボットを使って、ALSの難病の方が、カフェで仕事をしています。
また、「複数アバター分身実験」という、複数の接客を同時に行うことを、オリィ研究所とムーンショット計画の目標1のプロジェクトマネージャーが共同で公開実験を行っています。
ムーンショット計画1の説明はここまで
いかがでしたでしょうか。
ムーンショット計画1の開発によって、人間の能力が拡張されることで、年齢層関係なく多様なライフスタイルを追求できるようになります。また、サイバネティック・アバターの活用によって、国際的なコラボレーションをするためのプラットフォームを開発し、企業・組織・個人が新しいビジネスをすることができます。企業と労働者をつなぐ新しい産業の創出を目指しています。
最後に【当社の考え】
最後に、当社の考えをお話します。
- 新しい社会に変わった後の「生活費」
新しい社会に変わった後の「生活費」
ムーンショット計画を行うにあたって、国民の生活費はどうなるのか?という疑問もあると思いますが、生活費のことも考えた上で、プロジェクト始動していると思います。
人間の労働量を減らしても経済活動ができるように国が計画しているわけですから、経済的な保障があると考えられます。具体的には、ベーシックインカム制度が日本でも導入すると考えられ、日本維新の会が政策として挙げております。※参考:日本維新の会「政策」
下記にて、「ベーシックインカム(最低生活保障)」について、参考記事をご紹介させていただきます。
日本維新の会は、次期衆院選に向け、重点政策「日本大改革プラン」を見直す方針を固めた。国民に一定の現金を支給する「ベーシックインカム」(最低生活保障)は「段階的に導入」と明記する方向だ。具体的な導入方法や財源論に関する記述を前回よりも増やす予定で、「責任政党」としての存在をアピールする狙いがある。
次期衆院選向け
藤田幹事長は12日の記者会見で、今後の公約作りに関して、「政権構想として政策パッケージを煮詰めていきたい」と強調した。今秋までの取りまとめを目指す予定だ。
同プランは選挙公約の土台となるもので、最新版は2021年9月にまとめられた。税制改革、社会保障改革、成長戦略の3本柱で構成され、ベーシックインカムの導入が目玉だ。1人あたり月6万~10万円を給付することで、経済成長と格差是正の両立を目指すとしている。焦点は年間100兆円と試算される財源の確保だった。
新たなプランでは、ベーシックインカムについて、実現可能な計画とすることを意識し、段階的な導入策を示す考えだ。当初は低所得者や非年金受給者だけに対象を絞る案のほか、支給額を1万円、3万円、7万円とする三つの案を検討し、必要な予算額と財源も盛り込む見通しだ。財源捻出策として、デジタル化の推進を掲げる方向で調整する。
維新は、次期衆院選での野党第1党奪取が目標で、実現可能な政策を打ち出すことで、将来的な政権担当能力を示す狙いがある。財源論で迷走し、「バラマキ」と批判された民主党政権を反面教師としている面もある。維新幹部は「4月の統一地方選での躍進もあり、有権者に納得してもらえる実現可能な政策を提示したい」と強調する。
※参考:読売新聞「日本維新の会、重点政策見直しへ…「ベーシックインカム」の段階的導入を明記する考え」
Next Page:ムーンショット計画2
次のムーンショット計画目標2は、病気を早期発見するためのヘルスチェック機器などの開発を行っています。
「医学の研究者」と「数学の研究者」が集まって、人間の身体のデータ取得してAIで解析します。
ムーンショット計画では、人間の「健康」に着目しており、「健康診断・健康寿命延伸医療・精神医療」と、3つのプロジェクトがあります。先ずは、ヘルスチェック(健康診断)から始まります。
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ムーンショット計画目標2【ヘルスチェック測定器とデータ共有】介護DXと人材雇用、介護業界の将来性、おすすめの社会福祉サービス5種類、社会福祉事業の始め方2つ【1/2】
ということで、今回は以上です。
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